サン・ファン号の偉業伝承へ ミュージアム、26日再開 展示に研究成果反映
約2年の休館を経て26日にリニューアルオープンする石巻市渡波の県慶長使節船ミュージアム(サン・ファン館)で18日、館内が報道陣に公開された。新造した復元船「サン・ファン・バウティスタ号」や映像技術を活用した展示などを通じ、支倉常長ら使節団の偉業を伝える。
展示はドッグ棟と展望棟で構成。ドッグ棟に置いた復元船は繊維強化プラスチック(FRP)製で、全長14.2メートル、帆柱の高さ12.3メートル。老朽化などで解体した初代の木造復元船の4分の1サイズで造った。木造復元船のマストや見張り台、船の建造工程や船内の生活を解説する展示もある。
展望棟では、使節派遣の経緯などを大型パネルで解説。常長らがローマ教皇に謁見(えっけん)する様子を描いたレリーフには、プロジェクションマッピングでの色鮮やかな演出や音声のナレーションを乗せ、厳かな雰囲気を再現した。
平川新館長は「全世代に向け分かりやすく構成した。新しい研究成果を反映した見どころが盛りだくさんの展示になった」と語った。
常設展示の大幅リニューアルは1996年の開館後初めて。年間来館者数の目標は、東日本大震災前の6万人を上回る7万人に設定した。開館は午前9時半~午後4時半。火曜休館。入館料は一般500円、高校生以下無料。
26、27の両日には開館記念イベントを開く。交流のある山形県米沢市や長崎県松浦市などの地域物産展やミニヨットの展示などがある。
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