(1034)身にしみて導尿管はわが温(ぬく)み/正木ゆう子(1952年~)
季語の「身にしむ」は、秋冷がしみじみと感じられることだが、深く心に思うという意味も含んでいる。入院し手術を受け、導尿を経験したのだろう。病を抱え、一時は死を意識したかもしれない。しかし、手術後に導尿…
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