(1045)君の絵の裸木の奥通りたり/河東碧梧桐(1873~1937年)
空想のワンシーンのようです。俳句は基本的に一人称で書かれますので、裸木を通ったのは作者自身ということになります。細部は曖昧で、「君」が描いた絵か「君」が描かれた絵なのかも、読者の想像次第です。ゆっく…
関連リンク
- ・(1044)水鳥やむかふの岸へつうい〳〵/広瀬惟然(1648?~1711年)
- ・(1043)肥前しぐれて光体となる壺(つぼ)の群/佐川広治(1939年~)
- ・(1042)洗濯機さみしく回す銀河など/対馬康子(1953年~)
- ・(1041)歪(ゆが)み立つ小屋に何売る野菊売る/夏井いつき(1957年~)
- ・(1040)葡萄(ぶどう)樹下奔馬のごとき漏れ日あり/佐藤鬼房(1919~2002年)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。