石巻・南浜復興祈念公園 自転車利用、一部解禁へ 練習場所求め市民ら要望
石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園で、全面禁止されている自転車の利用が一部解禁される。市営公園などは乗り入れが原則禁止のため子どもが安全に自転車を練習できる場所が少なく、祈念公園で活動する団体や保護者から利用解禁を求める声が上がっていた。公園を管理する市や国は安全対策を施した上で、来年3月ごろに一部ルートを開放する。(漢人薫平)
通行可能になるのは公園西側、南側の外縁部にある通路で、区間は約1キロ。道幅が4~6メートルと園内では比較的広いため、開放箇所に選ばれた。市と国は来年2月、通行可能であることを示す標識4基を置き、別の通路と接続する12カ所には自転車の進入を防ぐ大型プランターを設置する。作業が終わり次第、ルートを開放する方針。
市都市計画課の担当者は「他の公園利用者との接触に十分気を付けながら、安全に走行してほしい」と呼びかける。
都市公園は自転車の乗り入れ禁止が一般的。同市も条例で「指定された場所以外」は禁止しており、利用を認めた場所もこれまでなかった。
祈念公園の活動団体などでつくる参加型運営協議会では、約3年前から自転車の利用解禁を求める意見が上がっていた。中心となった同市のNPO法人「放課後こどもクラブBremen(ブレーメン)」は保護者から要望も受け、市や国に必要性を訴えてきた。
宝鈴子理事長は「道路で練習するのは危険。祈念公園は安心して練習できる広さがある。乗り入れ可能になれば安全面も技術面も能力向上につなげられる」と利用解禁を歓迎した。
市は祈念公園内での自転車利用の安全性を実証しようと昨年8月、公園管理事務所を通じてサイクリングイベントを開催。ブレーメンも10月13日、元プロロードレーサーを講師に招いた乗車会を独自で開いた。
長男で石巻小2年の興くん(8)と参加した主婦の松本舞さん(37)=石巻市大手町=は「いつもは家の近所で自転車に乗っているが、車が多くてハラハラする。気軽に来られる祈念公園で走れるようになるのはうれしい」と話した。
みやぎ地域安全情報
宮城県警 みやぎセキュリティメールより
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