談合事件受け公益通報、条例改正へ 12月議会提出31議案を発表 石巻市
石巻市は29日の定例記者会見で、12月3日開会予定の市議会12月定例会に提出する31議案を発表した。市発注の下水道工事の入札を巡る官製談合事件を受け、公益通報制度を匿名でも利用できるように変更する条例改正案や、旧石巻ハリストス正教会教会堂の外構環境整備など11億9268万円を追加する2024年度一般会計補正予算案(累計754億6456万円)などを提出する。
公益通報制度はこれまで、市職員のみが利用できたが、条例改正によって市と請負契約を結ぶ事業従事者や指定管理団体の職員らも通報できるようにする。通報の受け付けは総務課の内部窓口に加え、外部にも窓口を設ける。
事件を受けて市が設置した再発防止対策検討委員会が実施した職員アンケートでは、「入札情報や推測できる情報を業者に伝えた」と4人が回答し、「他の職員が伝えているのを見聞きしたことがある」も13人に上った。06年4月の運用開始以降、公益通報制度を使った職員はいなかった。
斎藤正美市長は「窓口を広げることで再発防止策の一つとしたい。通報者を守ることにも配慮して取り組みたい」と述べた。
中瀬地区にある旧石巻ハリストス正教会教会堂の外構整備は、周辺の植栽や舗装工事などに2220万円を措置した。
来年3月末で指定期間が満了となる市複合文化施設(マルホンまきあーとテラス)など3施設の指定管理者に、民間の「いしのまき・みらいクリエイション」を指定する議案も提出する。
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