津波避難の課題、アンケートで浮き彫り 石巻・渡波地区新たな対策検討協が報告
石巻市渡波地区の住民らでつくる「渡波地区新たな津波避難対策検討協議会」は29日、第3回協議会を市渡波公民館で開いた。地区住民に津波で避難する際の動向などを聞いたアンケート結果を報告した。車での避難を希望する住民が多く渋滞発生の懸念があることや、地区の人口に対して避難場所が不足している現状などを共有。阿部和夫会長は「地域の課題が浮き彫りになった」と指摘した。
アンケートは協議会が7月に実施。津波発生時の避難の意志や避難先、徒歩か車かの避難手段などを調べた。地区内33行政区の計5512世帯に配布し、1570世帯(28.5%)から回答を得た。
「避難する」と回答したのは1488世帯(94.7%)を占めた。手段は徒歩が1876人、車が2035人だった。協議会は回収率を基に、全世帯の回答を想定した数値も算出。徒歩が6582人、車が7133人で、車避難が地区人口の半数以上を占めた。
市は徒歩避難を原則としているが、阿部会長は「地形が平たんで高台が少なく、車で遠くに避難するしかないという意見が多かった」と説明。一方、参加者は「2022年3月の津波注意報の時は、どこもかしこも渋滞した。車避難の課題は今の道路事情では解決できない」と訴えた。
協議会は地区内にある指定避難場所などの床面積から全体の収容人数も算出。収容上限は約3000人で、約1万人分の避難場所が不足していると指摘した。
協議会はアンケート結果などを基に、今後の検討事項を整理した。収容人数不足を補う新たな避難場所の設定や、避難タワーの増設と改良、避難道路の渋滞対策の確立などを取り組みの柱に掲げた。
阿部会長は「明確になった課題を一つ一つ検討していく。地区内でのルールづくりから始め、避難道路の整備など必要な場合は行政の支援も受けながら進めていきたい」と話した。
会議には、地区の区長行政衛生連合会や渡波婦人会の会員に加え、オブザーバーを務める市危機対策課や警察、消防の関係者ら計約30人が参加した。
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