早採り日本一、新ワカメの収穫体験を 宮城・利府の民宿が観光プラン 船上でしゃぶしゃぶ堪能も
日本三景松島の一角をなす「表松島」で、日本一早い早採りワカメを収穫できる体験漁プランが、利府町須賀地区の民宿「ハーバーハウスかなめ」で始まった。新鮮なワカメを船上でしゃぶしゃぶにして味わえるのが魅力。町は観光と漁業を掛け合わせた「海業」の創出を打ち出し、地域おこし協力隊を雇用するなどして体験漁業の振興に力を入れている。(多賀城支局・浦響子)
プラン開始初日の2日に体験漁に同行した。小型船で須賀地区を出発し、約15分で塩釜市沖にある養殖場に到着。養殖ロープに付く40~50センチに育った新芽を持ち上げ、はさみで切って収穫した。
その後、塩釜から利府方面へ湾内を周遊。利府町浜田地区の名勝「馬の背」を海側から眺めつつ、収穫したばかりのワカメをしゃぶしゃぶで堪能した。新芽はしゃきしゃきしてやわらかく、茎まで食べられた。
ハーバーハウスかなめの桜井保代表は「松島湾は波が穏やかなので柔らかいワカメが育つ。船が揺れる心配も少なく、食べながら島巡りを楽しめる」と話す。
町では海を観光資源とした新事業の展開や後継者不足の漁業の担い手として、2月に「海業創出」の地域おこし協力隊2人を採用。任期後の独立を目指して体験漁研修に当たる隊員の鐵(てつ)潤さん(52)は「真珠や陸上養殖などの可能性を模索しつつ、新たな体験型観光を生み出したい」と話す。
ワカメの体験漁は2時間で1人5500円、小学生以下4000円。早採りワカメは1月末まで。連絡先はハーバーハウスかなめ022(366)7006。
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