(1080)ゆるやかに死ぬ海の鳥雪霙(ゆきみぞれ)/佐藤鬼房(1919~2002年)
「死ぬ」を文語だと取ると、ナ変活用・終止形なので、「海の鳥」の前で「死ぬ。」と句が切れる。とすると、海を前に死を感じているのは作者。生きることは「ゆるやかに死ぬ」ことだと喝破している。そして眼前の景…
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