(1084)雪嶺に鏡の奥といふところ/井越芳子(1958年~)
はるか向こうにそびえる峰は雪を抱き、白く輝いています。冬の山という季語よりも遠く険しい姿です。その山に「鏡の奥」という場所があると詠んでいます。身近な鏡をのぞくと、自分が映り、後ろの物が映り、奥まる…
関連リンク
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