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青森県南に春を呼ぶ勇壮な舞 「八戸えんぶり」開幕、20日まで

勇壮なえんぶりの舞を披露する太夫=17日午前11時ごろ、青森県八戸市

 青森県南地方に春を告げる国重要無形民俗文化財「八戸えんぶり」が17日、八戸市中心部で開幕した。馬の頭をかたどった豪華な烏帽子(えぼし)をかぶる太夫が勇壮な舞を披露した。20日まで。

 えんぶりは地域の豊作を願う民俗芸能。稲作の動作を「摺(す)り」と呼ぶ舞で表現する。初日は踊り手で構成する「えんぶり組」が長者山新羅神社に集まり、午前7時から摺りを奉納した。

 市中心部では全34組がそろって舞うメイン行事「一斉摺り」があり、沿道を埋めた観光客や市民らが盛んに拍手を送った。期間中、市役所前の一般公開(19、20日)、夜のかがり火えんぶり(毎日)などがある。

 えんぶりは800年以上前に甲斐(山梨県)から県南地方に来た南部氏の家来が始めたとされる。土をならす農具「えぶり」を手に踊ったのが由来と考えられている。

一斉摺りで華やかな烏帽子をかぶって舞う太夫=17日午前11時ごろ、青森県八戸市

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