(1136)深大寺飛龍春泥界を見る/只野柯舟(1917~2011年)
深大寺は東京都調布市にある寺院。俳人石田波郷の墓所があるほか、漫画家水木しげるゆかりの地としても知られる。この句はとにかく迫力があって読者を引き込む句だ。春泥のぬかるみが広範囲にあるさまを「春泥界」…
関連リンク
- ・(1135)夜のぶらんこ都がひとつ足の下/土肥あき子(1963年~)
- ・(1134)マスクして人の怒りを見てゐたり/森賀まり(1960年~)
- ・(1133)デザートの花びらは薔薇(ばら)春みぞれ/島貫恵(1960年~)
- ・(1132)寒すばる童話も言葉惜しみあり/中根美保(1953年~)
- ・(1131)皿小鉢洗へる音や春障子/岩田由美(1961年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。