(1131)皿小鉢洗へる音や春障子/岩田由美(1961年~)
昔の日本家屋では、夏は簾(すだれ)をかけて風通しよく、秋に張り直した障子で、寒い冬の間を過ごすという季節感がありました。春の初めはまだ寒さが残りますが、障子に映る影は柔らかく、明るい光が差し込んでい…
関連リンク
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- ・(1126)宇宙ごみ宇宙をただよへる寒さ/野崎海芋(1968年~)
「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。