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宮城・女川でイサダが2年ぶりに水揚げ 港がピンク色であふれる

桜色のイサダでいっぱいの籠が積まれた女川魚市場岸壁=10日

 女川町の女川魚市場に、三陸の春を告げるイサダが2年ぶりに水揚げされた。初入札があった10日は、ピンク色のイサダでいっぱいの籠が岸壁に積まれた。

 漁は1日に解禁され、3日に始まった。10日は11隻が石巻市の金華山沖を中心に操業し、計約66トンを水揚げ。1キロ当たり120~127円で取引された。

 石巻市の第7幸生丸(19トン)船主渡辺明敏さん(58)は「水揚げできてよかったが、群れが薄く心配が残る」と話した。

 イサダはオキアミの一種で、釣りや養殖魚の餌、せんべいなどに利用される。年により変動が大きく、昨年の女川魚市場は水揚げがゼロだった。

 県水産技術総合センター(石巻市)の今年2月末の調査では、女川湾から気仙沼沖の表面水温は7、8度と昨年同期より6~9度低く、寒流の親潮の周縁にイサダの群れを確認した。

 同魚市場の丹野秀之専務は「春漁はイサダから始まる。他の漁にも良い影響が出てほしい」と期待した。

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