(1160)流れつくものに海市の組み上がる/安里琉太(1994年~)
海市(かいし)は蜃気楼(しんきろう)のこと。光の屈折で、地上の街の様子が空気中に浮かんで見える現象を言う。春の季題である。この句の解釈で悩ましいのは「流れつくものに」の「に」。漂着物に近い空間に蜃気…
関連リンク
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- ・(1157)船室のやうな病室鳥帰る/大木あまり(1941年~)
- ・(1156)pianissimoたとえば春の池のふるえ/菅原はなめ(1999年~)
- ・(1155)あめつちや春をもやもや掻(か)き玉子/池田澄子(1936年~)