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初代マンガッタンライナー運行22年 ラストラン、心もつなぐ JR仙石線

駅員や園児、ファンらに見送られ、JR石巻駅を出発する初代「マンガッタンライナー」=23日午後0時50分ごろ

 石巻市ゆかりの漫画家故石ノ森章太郎さん(登米市出身)の人気キャラクターを描いたJR仙石線の初代「マンガッタンライナー」が23日、運行を終えた。JR石巻駅で引退セレモニーがあり、多くの家族連れや鉄道ファンらが惜しみながら、列車のラストランを見送った。

 同日は、あおば通発の下りのライナーが午後0時20分ごろ、石巻駅に到着。JR東日本関係者や石ノ森さん原案のご当地ヒーロー「シージェッター海斗」、ファンらが手を振って出迎えた。

 三笠亜希子駅長(50)はホームで行われたセレモニーで「まちや人、そして心と心をつなぐ使命を果たしてくれた」と列車の22年間の活躍をねぎらった。同市出身のアニメソング歌手遠藤正明さんが歌を披露し、地元のひばり幼稚園の園児38人が感謝の思いを込めた合唱を響かせた。

 午後0時50分ごろ、三笠駅長や駅員の制服に身を包んだ園児代表が「出発進行」と合図し、上りの最終列車が出発。ファンらは「ありがとう」「おつかれさま」と声をかけながら、遠ざかる列車を見送った。

 ひばり幼稚園の高津結翔ちゃん(6)は「ロボコンや仮面ライダーの絵がかっこよかった。(列車に)最後に走るのを楽しんでほしいと思い、手を振った」と話していた。

 初代マンガッタンライナーは2003年、JR東が市との共同事業で運行を開始。車体に「ロボコン」「秘密戦隊ゴレンジャー」「仮面ライダー」「サイボーグ009」のキャラクターが描かれ、利用客や鉄道ファンらに親しまれた。車両の老朽化のため、JR東が運行終了を決めた。

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