部活動で感染拡大? 宮城の高校で大規模クラスター 県教委「黙トレ」呼び掛け

県教委が全県立校に掲示を求めた「黙トレ」ポスター

 年が明け、宮城県内の高校で新型コロナウイルスの大規模なクラスター(感染者集団)が相次いだ。感染者は利府高(宮城県利府町)で49人、石巻高(宮城県石巻市)で25人に達した。マスクを外す運動の部活動、教員の監督下にない自主的な活動も多く、小中学校に比べて感染が広がりやすいとみられる。受験シーズンに入り、生徒も教員も保護者も不安は尽きない。
 県内の学校のクラスターは計6件で、内訳は中学校1件、高校5件。利府高、石巻高とも最初の感染者確認から徐々に感染が拡大した。臨時休校も継ぎはぎのように延長され、利府高が今月14~31日の18日間、石巻高が18~31日の14日間に及んだ。
 23日の県対策本部会議で、伊東昭代教育長は「家庭内での感染のほか、部活動を通じて感染が拡大したと思われる事例も発生している」と説明。県の調査では、近接した距離での運動や、休憩中のマスクを着けない会話が感染拡大の一因と指摘されている。
 県教委スポーツ健康課の担当者は「高校生は自己判断ができる年齢。(リスクの高まる)昼食も教員が生徒の様子をずっと注視している状況ではない」と説明する。
 県教委は29日、県立の全校に対し、3月の公立高入試に影響が出ないよう、部活動を極力小規模にするよう通知を出した。部活動や昼食の際、会話をしないよう呼び掛ける「黙トレ」「黙食」ポスターも配布した。
 県教委は20日にも、他校との練習試合の自粛を求めた。保護者には家族に風邪の症状がある場合、児童生徒に登校を控えるよう依頼。県高体連や県中体連にも、大会開催の慎重な検討、感染予防対策の徹底を要請した。
 現場は対応に苦心する。運動部を指導する仙台市内の高校教諭は「マスク着用や器具の消毒、部室では密にならないよう生徒に強く注意している」と話す。県南の高校教頭は「担任が定期的に見回っているが、全員に徹底するのは難しい」と限界を認める。
 受験生の保護者も、自衛策に躍起。受験会場の首都圏まで、マイカーで送迎する動きもあるという。

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