鹿角スキー国体中止、インカレも 秋田知事「来年は環境整えたい」

国体、インカレの会場となるはずだった鹿角市花輪スキー場

 日本スポーツ協会は1日、東京都内で臨時国体委員会を開き、秋田県鹿角市で18~21日に予定していた国民体育大会冬季大会のスキー競技の中止を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、県が開催中止を打診していた。鹿角国体の中止を受け、24~28日に同市で開催予定の全日本学生スキー選手権大会(インカレ)も中止が決まった。
 国体スキー競技の中止は大雪で中止となった1947年の第1回大会以来。
 協会は、花輪スキー場は全種目の会場が集中し、選手団の宿泊施設も個室が2割しかないなど選手、スタッフの密集回避が難しいことを理由に挙げた。同市の新型コロナ感染者の入院受け入れ態勢が十分でないことも判断材料となった。
 佐竹敬久知事は記者会見で「選手の宿泊先は相部屋が多く、密集を避けることが難しい。中止は妥当だ」と述べた。国体スキー競技は来年も鹿角市開催が決まっており「来年は選手がフルに力を発揮できる環境を整えたい」と話した。
 鹿角国体は選手ら約1800人が参加し、無観客で実施する予定だった。
 会場が同じインカレも1日に中止が正式決定。全日本学生スキー連盟は1月27日の理事会で、鹿角国体が中止となった場合は開催しない方針を決めていた。
 インカレには78校がエントリーし、参加予定の選手は延べ約2170人だった。中止は戦時中の1944~46年以来。同連盟は代替地での開催や代替大会の開催を検討しているという。

◎「損失額は億単位に」 宿泊業打撃に落胆の声

 鹿角市で開催予定だった国民体育大会冬季大会スキー競技(18~21日)と全日本学生スキー選手権大会(インカレ、24~28日)の中止が1日、決まった。新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込む宿泊業者などへのさらなる打撃は避けられず、関係者からは落胆や不安の声が上がった。
 「半年以上前から部屋の確保をしてきた。致し方ない部分はあるが、残念だ」。同市の「ホテル茅茹荘(ぼうじょそう)」の林純一営業課長(43)が肩を落とす。
 国体で約40人、インカレで約35人が宿泊を予定しており、キャンセルによる損失額は計約250万円を見込む。「新型コロナの影響で昨年12月ごろから売り上げが落ち込んでいた。大会中止の影響は計り知れない」と不安をのぞかせる。
 両大会の会場だった同市花輪スキー場の担当者は「新型コロナ対策を整えていただけに残念だ」としつつ、「大会中に感染者が出ることを懸念したのだろう」と理解を示した。
 選手の宿泊先を手配した同市の第三セクター「かづの観光物産公社」によると、国体関連の宿泊で約8000万円の売り上げを見込んでいた。清水涼太執行役員営業部長(45)は「土産物などを含めれば損失額は億単位だ」と予想する。
 秋田県と同市はキャンセルによる宿泊業の損失を補償する支援策を検討している。清水部長は「打撃を受ける土産物業者や食材の納品業者への支援も検討してほしい」と注文した。
 国体中止の決定を受け、県庁で記者会見した佐竹敬久知事は、選手らの宿泊先として約25施設に延べ1万件の宿泊を県が予約していたと説明。「宿泊業に大きな損失となる。手厚い補償をしたい」と述べた。
 児玉一市長も市役所で記者会見し「国体とインカレは来年も市で開催される。今年の分も合わせて盛大に開催できるよう万全の準備を進める」と語った。

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