<せんだい進行形>個人飲食店が共同で配達 イタリアンなど4店でコスト削減

共同デリバリーについて打ち合わせする菊池さん(右)と千葉さん=仙台市青葉区の「サルメリア コメスタ」

 仙台市内の和食店やイタリア料理店など個人経営の飲食店が、共同デリバリー事業を始めた。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う来店客減少で宅配に注力する飲食店は多いが、少人数で運営する個人店にとって宅配代行業者は利用しづらく、店独自での配達も難しい。参加店共同で配達経費を賄い、危機を乗り切る試みだ。
(報道部・丸山磨美)

 共同デリバリーは2日前までに電話で注文を受けて配達する。1000円以上の注文から受け付け、配達料は一律600円。配達エリアは青葉区大町の拠点から半径約5キロで、店側は代金の18~20%の手数料を負担する。1月21日に4店でスタートした。

 企画したのは青葉区の生ハム・サラミ専門店「サルメリア コメスタ」の店主千葉元気さん(36)と、生パスタ製造の「パスタポッシビリタ」を営む菊池翔さん(38)。昨年末以降、営業時間短縮要請などで市内の飲食店の客足が急激に落ち、個人店が最小限の負担でデリバリーできる仕組みを考えた。

 千葉さんは大手宅配代行業者も利用するが、来店客に対応する間は宅配の急な注文に応じるのが難しい。専用端末などの費用や、代金の30~40%の手数料を負担に感じて利用しない同業者も多いという。「共同デリバリーは配達員を参加店で共有する感覚。前もっての注文で食品ロスもなく、来店を控える店のファンの依頼に応えられる」と話す。

 菊池さんはイベント出店が減少し、自社商品の配達を始めた。一方で大手宅配代行の配達員としても働き、チェーン店も競合する宅配代行で個人店が勝負する難しさや、配達員の質などの課題を感じてきた。

 「デリバリーしたくてもできなかった店がタッグを組み、配達員の接客も大事にしておいしい料理を届けたい。複数の店の料理を一度に配達できるのも強みだ」と言う。

 参加店を増やし、コロナの収束後も続ける方針。近く、クラウドファンディングでバイクの購入資金などを募る予定で、配達料の定額制(サブスクリプション)の導入も検討している。

 メニューなど詳細は「サルメリア コメスタ」のインスタグラムで紹介している。連絡先は同店022(796)8726。

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