誘発地震に警戒必要 東北大災害研が報告会

 最大震度6強、マグニチュード(M)7・3を観測した13日深夜の福島県沖の地震について、東北大災害科学国際研究所は16日、調査結果の速報会をオンラインで開いた。遠田晋次教授(地震地質学)は「震源周囲の断層やプレート(岩板)境界に影響を与えており、誘発される地震に警戒が必要だ」と指摘した。

 地震は太平洋プレート内部の深さ約55キロで発生し、東日本大震災の余震と考えられる。遠田教授は震災後の余震活動を分析。M7以上は12回に上り、このうち直近5年も今回を含めて2回観測するなど活発な状態が続いている。

 宮城県沖の震災本震の震源域では、プレート境界が50メートル以上ずれ動いた。余震は震源域を挟む東西で多発している。遠田教授は「震災の余波は10年では終わらない。特に日本海溝の東側では、津波を伴うアウターライズ地震が発生しやすい」と注意を呼び掛けた。

 柴山明寛准教授(地震工学)は、宮城県山元町や蔵王町などで建物被害を調査。「全半壊は確認できなかったが震災後、強い地震が続いて建物のダメージが累積している。次の地震で壊れないよう補強や耐震化を進めてほしい」と述べた。

 今回の地震は新型コロナウイルス禍と重なった。佐々木宏之准教授(災害医療)は「避難所や病院への出入りなど人の動きがあり、断水や寝不足、寒冷は体調を悪化させる。今後1~2週間は新型コロナ感染者が多くならないか推移を見守りたい」と語った。

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