五輪組織委新会長「山口香氏に」トップ SNSアンケート
東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長選出で、河北新報社は会員制交流サイト(SNS)の無料通信アプリLINE(ライン)などを通じて、読者にアンケートを実施した。辞任表明した森喜朗氏(83)の後任には山口香日本オリンピック委員会(JOC)理事(56)を推す声が最も多く、橋本聖子五輪相(56)、鈴木大地前スポーツ庁長官(53)が続いた。今夏の開催に否定的な意見は8割を占めた。
アンケートは報道などで候補に挙げられている10人を選択肢として示し、自由意見も求めた。山口氏と回答した34人のうち27人は開催中止を求めている。昨年の延期決定前から予定通りの開催に疑問を呈していた山口氏の姿勢が中止派に支持された構図だ。「しがらみがなく公平。物申す姿勢がいい」(自営業の60代男性)など、歯切れの良さが評価されている。
23票を集めた橋本氏は「これまで深く関わり、細かい部分まで知っている」(60代主婦)などの声が寄せられた。五輪経験のある担当大臣だけに、開幕が迫る中で現実的な対応を求める声を吸い上げたと言える。
10票以上を集めた8人についても中止を求める意見が多数を占めた一方、16票の山下泰裕JOC会長(63)は12人が再延期を求め、15票の安倍晋三前首相(66)は開催、中止、再延期が各5人ずつと意見が割れた。
開催の可否については予定通りが20%、再延期が28%だったのに対し、中止を求める意見は52%に上った。新会長は賛否が割れる国民感情に配慮した組織運営が不可欠になる。
会長に求める資質は実行力(39%)がトップ。発信力(24%)交渉力(13%)と続く。女性蔑視発言が原因で森氏は身を引いたが、年齢や性別に関係なく、有言実行のトップが必要とされる実態が浮かび上がる。
調査は13~15日、「読者とともに 特別報道室」のLINEで友達登録する人などに実施し、210件の回答があった。一般の世論調査とは異なる。
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