ピョン博士が教えてくれる ホワイトアウト対処法

 Q 大崎市の東北自動車道で1月、トラックや乗用車、バスなど約140台が巻き込まれた多重衝突事故が起きたね。何が原因なんだろう。
 A 雪で前が見えなくなる「ホワイトアウト」が起きた可能性があります。前の車との距離感がつかめず、減速したり停車したりした車への追突事故が相次いだようです。

 Q どんな現象なの?
 A 目の前が真っ白(ホワイト)になり、方向感覚や距離感を失う状態を指します。雪による被害などを研究している防災科学研究所雪氷防災研究センター(新庄市)によると、吹雪で目の前が見えなくなる現象をホワイトアウトと呼ぶようになったのは比較的最近とのこと。霧や雲によるホワイトアウトもあります。
 今回の事故では、積もった雪が強風で地面から舞い上がり、風に流されて吹雪になった可能性があります。いわゆる地吹雪です。

 Q 積もった雪で発生するんだ。
 A 雪氷防災研究センターによると、地面に積もった雪の粒は、風速が毎秒5メートルを超えると地表を転がりだします。風速8~10メートルで跳びはねる動きになり、15メートルを超えると高さ数十メートルまで浮くこともあります。
 湿った雪や積もって固くなった雪では、地吹雪は起きにくいそうです。
(1)さらさらの雪が降った直後
(2)気温0度以下
(3)風速15メートル以上
(4)周囲に遮る物がない
などの条件がそろうと起きます。大崎市の事故現場は、高速道路が田園地帯の真ん中を通っていました。

 Q 他に起きそうな場所はある?
 A 東北には山形県の庄内平野や青森県の津軽平野など、地吹雪が起きやすい場所が幾つかあります。東日本高速道路や東北地方整備局が、要注意ポイントとして複数の道路を挙げています。

 Q 運転中、ホワイトアウトになったらどうしよう。
 A 日本自動車連盟(JAF)宮城支部は「アクセルを緩めて徐々に減速し、ハザードランプを点灯させて自分の存在をアピールしてほしい。路肩のガードレールやポールなどが見えたら目印にし、左側に寄って停止を」と呼び掛けます。急ハンドル、急ブレーキは禁物。停止後すぐ車から降りるのも危険です。

 冬道では、大雪で立ち往生することもあり得ます。燃料を十分に入れ、防寒着や軍手、食料や飲み物を準備しておくと安心でしょう。そして天気予報をよくチェックし、悪天候が予想されるときは無理な外出は控えてください。
(報道部・末永智弘)

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