震度5強の白石、ホテル被害も甚大 家具散乱、壁に亀裂

コンクリート部分がはがれた屋外非常階段の上り口
シャンデリアが落下し、壊れた家具や扉の破片が散乱したスイートルーム

 13日の地震で震度5強を記録した宮城県白石市では白石城などのほか、東北新幹線白石蔵王駅前の「ベネシアンホテル白石蔵王」も大きな被害を受けた。最上階の客室で家具が散乱。壁のあちこちに亀裂が走り、建物と基礎部分に段差が生じた箇所もある。経営会社は「大規模な修復が必要だが、資金的に厳しい」と頭を抱える。
 7階に5室あるスイートルームは家具類や冷蔵庫が軒並み倒れ、鏡台や照明などの破片が散乱。部屋奥にあったベッドは中央に移動し、内壁は何かが激しくぶつかって穴が開いていた。
 「嵐が来たかのようだ。どこから手を付けていいのか」。被災状況を確認した丸山観光(白石市)の佐藤義信社長(66)は言葉を失った。
 2基あるエレベーターのうち1基は、構造を支える骨組みが傾いたとみられ、復旧の見通しが立たない。
 地震発生時に勤務していた宿泊係の畑中優秀さん(47)は「外の柱2本があり得ない角度で左右に揺れていた。床のタイルはバタバタと波打っていた」と振り返る。7階客室の洗面台が外れて水が噴き出し、6階の配管からは水漏れが発生。外には大雨のように水が落ちてきていたという。
 2~6階に宿泊客58人いたが、部屋にとどまったり、1階のカフェや駐車場の車に避難したりして、けが人はいなかった。
 ホテルは2018年に開業。東日本大震災で被災し12年に取り壊したホテルの跡地に再建した。19年10月の台風19号豪雨では1階が最大80センチほど浸水。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で客足が半減した。
 現在は全113室のうち約半数の客室で営業を続ける。佐藤社長は「二重のくいを六十数本も岩盤層まで打ち込んだ基礎工事で耐震性は万全なはずだった。公的な救済策がなければ全面修復は難しい」と訴える。

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