宮城、福島両県で最大震度6強を観測した13日の地震により、住宅被害が宮城県内で最も多い172戸に上った山元町で多数の墓石が倒壊した。業者には修理の依頼が殺到し、復旧には時間を要するとみられる。檀家(だんか)は「(3月20日の)お彼岸までには何とか直したい」と気をもんでいる。
震源の福島沖に近い同町坂元地区の徳本寺では、墓石が隣の区画まで倒れたり、土台がずれて遺骨があらわになったりする被害が明らかになった。墓碑や灯籠、外柵の倒壊も目立つ。
住職の早坂文明さん(70)によると、約600基のうち1割程度の墓石が倒れたとみられ、東日本大震災の時より多いという。比較的軽い被害を含めれば「無傷だったお墓はほとんどないだろう」と語る。
同町花釜地区の無職安田忠男さん(78)は、墓石の確認に訪れてうなだれた。震災で倒壊した後、修理しており「持ちこたえてくれればと願ったが、駄目だった」。「お彼岸に間に合うよう直してほしい」と石材店に頼んでいるが、時間がかかると告げられた。
被害は町内のほかの寺院でも確認されている。山間部の万福寺では約230基の半数以上に損傷があり、10基以上が倒壊。沿岸部の礒性(ぎしょう)院は約120基の3分の1で被害が出ている。
宮城県亘理町の菊地石材工業によると、20日までに墓石修復の相談が約200件も寄せられた。半数は山元町内で、徳本寺が30~40件を占めるという。
社長の菊地善孝さん(62)は「隣に倒れたり、次の余震で危なそうだったりする緊急性の高いお墓から対応したい。全ての復旧を終えるのは6月ごろになるだろう」と見通しを示す。
多くの墓石が倒壊した徳本寺は、震災の津波で同町笠野地区にある末寺の徳泉寺が流され、1年前に本堂を現地再建したばかり。今回の地震で寺の損傷は免れたが、町内では断水が5日間続き、家の屋根瓦が落下するなどした檀家もいる。
早坂さんは「震災を思い起こさせる揺れだった。10年を節目に気持ちを整理したかったが、また落ち着かなくなった。震災を忘れてはいけないという自然の警告だろうか」と話した。
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