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軌跡(1)大槌・三浦憲さん 家族の分まで生き抜く

 被災者にとっての東日本大震災からの10年は、決して復興へと向かう力強い歩みだけではなかった。癒やしようのない喪失感を抱き、時として希望のないあすを待つ。一歩、また一歩。懸命に刻んだ人生の軌跡をたどる。

 午後3時23分-。壁掛け時計は地震発生から37分後で止まったままだ。岩手県大槌町の会社役員三浦憲…

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