心ほぐす甘い非常食 「心救われた」被災者の声商品化

甘い非常食を詰め込んだ防災ボックスと西谷さん

 日用雑貨・防災用品卸の西谷(山形市)は東日本大震災発生から10年となる11日、ゼリーやようかん、クッキーなど甘い非常食を詰め込んだ「こころ咲く防災ボックス」を発売する。災害時に「甘い菓子に心が救われた」という被災者の声を形にした。気持ちが明るくなるように、見た目の美しさも工夫した。
 防災ボックスには、洋梨とブドウ味のゼリーやプレーンとチョコレート味のパン、ようかん、米粉クッキーなど非常食10点とハンドペーパー、木製フォークなどを入れた。
 3人の子どもを持つ母親でもある同社コンテンツ制作部長の西谷友里さん(35)が昨年11月以降、会員制交流サイト(SNS)で、災害時の「甘い物に関するエピソード」を集めた。
 寄せられたのは「日常が壊れ、日常食べていたお菓子を欲した」「不安な表情の子どもを笑顔にしたのは、甘いお菓子とジュースだった」「食欲がなく、飲み込むだけで精いっぱい」などの声。参考にして商品化を進めた。
 「明るい色を見て心が晴れた」との声を踏まえ、防災ボックスは包装も中身も白や黄、ピンク色を中心にデザインしている。災害時に周囲に言いづらい気持ちを吐き出してもらおうと、「希望」の花言葉があるガーベラが描かれたポストカードも入れた。
 西谷さんは「災害時の甘い物は、体だけでなく心の栄養補給にもなる。気持ちが折れそうな時に心に花が咲くようにと思いを込めた」と話す。
 同社は、防災をより身近に感じてもらおうと、非常食を使った日常のおやつや料理のレシピもSNSなどで紹介している。
 防災ボックスは1箱3500円、送料別。店舗や直営通販サイトで11日から購入できる。予約も可。連絡先は同社023(622)5677。

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