3県の被災企業、休廃業34.7% 帝国データ5000社追跡調査

 東日本大震災で特に大きな被害を受けた岩手、宮城、福島3県の沿岸部などに本社があった5004社を対象とした帝国データバンク仙台支店の追跡調査で、2月までに休廃業した企業は1737社(34・7%)に上った。昨年同月時点より28社増加。事業承継が進まず休廃業が増える中、新型コロナウイルスの感染拡大の影響も加わり、事業を断念する企業は今後も増える恐れがある。

 県別では、福島が1205社のうち休廃業701社(58・2%)と半数を超えたが、件数は2年連続で減った。仙台支店は「東京電力福島第1原発事故の避難者が、インフラ整備の進展によって地域に帰還したことなどが要因ではないか」と説明する。

 岩手は1224社のうち349社(28・5%)、宮城は2575社のうち687社(26・7%)が休廃業した。いずれも2015年2月以降、増加を続ける。

 業種別の休廃業の割合は、小売業で半数近くの47・6%に上る一方、不動産業は29・7%、卸売業は28・2%、運輸・通信業は21・3%と比較的低かった。

 事業を継続した企業の売上高を震災前の09年度と19年度で比べたところ、増収52・8%、横ばい2・9%と半数以上が震災前水準を回復した。

 増収の企業の割合を業種別に見ると、建設業が66・2%で突出し、復興工事に伴う特需の効果がうかがえる。運輸・通信業51・0%、サービス業50・5%と続いた。

 仙台支店の担当者は「復興需要がなければ、増収企業の割合はもっと低下していた。建設業は復興で資金を抱えており、新型コロナの影響を受けてもまだ大丈夫な企業が多い」話す。

 対象は、被災3県の津波被害を受けた地域や、福島第1原発事故の警戒区域と計画的避難区域(ともに当時)にあった企業を11年6月時点で指定し、追跡調査した。事業継続の企業は、同じ県内の内陸部や東京など別の場所で継続する事例も含んでいる。

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