宮城県の陸上自衛隊王城寺原演習場(大和町、色麻町、大衡村)で3月6~9日にあった砲撃訓練に対し、仙台市の会社員男性(50)から「読者とともに 特別報道室」に「ごう音が響き、窓ガラスがビリビリと震えた。とても耐えられない」との声が寄せられた。新型コロナウイルスの感染拡大で在宅時間が増え、同様の思いをした人は男性に限らない。陸自大和駐屯地などに苦情が相次いだ。
男性は演習場から20キロ余り離れた泉区西部在住。日曜の7日、休日をゆっくり過ごそうと朝食を終えると地響きとともに爆音が響き渡り、夕方まで7、8時間続いたという。
男性は「東日本大震災を思い出させるような地響き。6歳の娘が怖がった。住宅ローンもあり簡単には引っ越せない。せめて日曜の訓練はやめてほしい」と訴える。
陸自東北方面総監部によると、今回の砲撃訓練は155ミリりゅう弾砲を使用、1日平均約300発撃った。仙台市を含む近隣市町村に予定を伝え、各自治体のホームページ(HP)に掲載されたが、騒音への苦情は4日間で35件に上った。男性と同様「音がうるさい」「土日曜はやめてほしい」との内容が多かったという。
各種訓練で最も大きな音が出る155ミリりゅう弾砲の本年度の砲撃訓練は昨年4月と12月に続き、3回目。苦情は4月1件、12月ゼロで今回が突出して多い。
富谷市の自営業女性(59)は河北新報社の取材に「いつもの訓練より砲撃の間隔が短く、連発しているように感じた。週末、仙台から遊びに来ていた娘と孫が『何、この音』と驚いていた」と語る。「今回は音だけでなく、震動も感じた」(大崎市古川の男性)との証言もある。
苦情の増加について、東北方面総監部広報室の担当者は「砲撃回数が多かったことが関係しているかもしれないが、国防上極めて大事な訓練。関係自治体に事前通知した上で続けていきたい」と理解を求める。
次回の155ミリりゅう弾砲の砲撃訓練は4月21~23日に予定され、土日曜は含まれていない。
冒頭の男性は「王城寺原演習場は人口が増えている新興住宅地に近い。コロナ下でステイホームを余儀なくされる住民への配慮も必要ではないか」と問題提起する。
[陸上自衛隊王城寺原演習場]1881(明治14)年に設置された旧陸軍大原砲兵射撃場が前身。面積約4700ヘクタール。東北各地の部隊が155ミリりゅう弾砲や120ミリ、81ミリの各迫撃砲、戦車砲などの砲撃訓練を実施。沖縄の米軍基地負担の軽減を目的とした訓練移転に伴い、1997年からは沖縄駐留米海兵隊の実弾砲撃訓練も行われている。
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