火山性地震の観測精度向上へ 東北大グループ、地中の光ファイバー活用

 東北大大学院理学研究科の西村太志教授(地震学)らの研究グループは22日、光ファイバーをセンサーとして活用し、火山性地震の震源を特定する新たな観測手法の実証に成功したと発表した。火山活動の評価や噴火予測の精度向上が期待されるという。

 研究グループは、国土交通省が山形、福島両県にまたがる吾妻山(吾妻連峰)の火口周辺から約14キロにわたって地中に敷設した通信用光ファイバーケーブルを活用。2019年7月に分散型音響計測器(DAS)と呼ばれる装置を火口から離れたケーブル端に接続し、3週間にわたって火山性地震を観測した。

 DASから光パルスをケーブルに送り、反射したパルスの変化を解析することで、数メートル間隔で地震活動を把握できる。グループは期間中に計6回の火山性地震の観測に成功、地震波の分析で震源も特定した。

 火山性地震は通常の地震と比べ、地震波が不明瞭で震源の特定が難しいとされる。地中に敷設された光ファイバーを使った観測は、地表にアンテナや太陽電池を設置する従来のシステムに比べ、噴火発生時にも火山灰などの影響を受けにくい利点がある。

 西村教授は「新手法はさまざまな火山活動の評価に活用できる。年内に蔵王山(蔵王連峰)でも観測したい」と話した。

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら

企画特集

先頭に戻る