福島・浪江でトルコギキョウ栽培 東京の電設会社が異業種挑戦

トルコギキョウの苗が植え付けられた恒栄電設のハウス

 電気設備工事の恒栄電設(東京)が福島県浪江町に農業用ハウスを建設し、トルコギキョウの栽培事業を始めた。東京電力福島第1原発事故からの農業復興を目指す町で、花卉(かき)栽培への異業種参入は初めて。

 町内の水田を借り受けハウス3棟(計約900平方メートル)を建設。先月末、8種類のトルコギキョウの苗を植えた。総工費約4600万円の半分に、原発事故被災地が対象の国の農業者支援補助金を充てた。

 ハウス内の温度や湿度を計測・制御する仕組みと、天窓や遮光カーテンの開閉システムを自社技術で独自に開発した。初出荷は6月ごろの予定で、小林永治社長は「花を栽培する仲間を増やし、浪江のトルコギキョウが全国に知られるといい」と話す。

 同社は従業員約300人。プラントやビルの電気設備工事を全国で手広く展開している。県内で原発事業にも関わってきたことから被災地の復興に貢献したいと考えたという。

 原発事故で全町民が一時避難した浪江町は中心部の避難指示解除後も帰還が進まず、町内の居住者は事故前の10%に満たない。昨年のコメ作付面積はかつての4%程度にとどまる。

 農業復興を目指す町は風評被害対策の観点からも食用ではない花卉栽培を推奨してきた。これまで農家5戸とNPO法人がトルコギキョウに取り組み、恒栄電設の参画で栽培面積は計1・1ヘクタールに増える。

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