宮城のワクチン接種 23市町が高齢者施設優先

 65歳以上の高齢者を対象にした新型コロナウイルスワクチンの接種が13日、宮城県石巻市を皮切りに始まる。県内35市町村に4月中に届く量は各1~2箱(975~1950回分)。少なくとも23市町がクラスター(感染者集団)を防ぐ観点から高齢者施設を優先する。5月以降の供給量が不透明のため接種計画が定まらず、慎重にスタートを切る構えだ。

 各市町村の接種スケジュールや体制は表の通り。高齢者施設から接種を始める23市町の大半は、施設職員にもワクチンを打つ。

 塩釜市は高齢化率が70%を超える浦戸諸島の島民を優先し、野々島に会場を設ける。「91歳以上から」(丸森町)などと年齢の高い順に進めたり、行政区単位で日程を組んだりする自治体もある。

 16市町は、5月の大型連休明けの接種開始を予定する。具体的な供給量が分からず、多くの自治体が終了時期を見通せない中、約590人が対象の七ケ宿町は5月下旬の終了を見込む。

 3月末に接種券を一斉発送した仙台市には問い合わせが殺到した。一斉ではなく、年齢層で段階的に送付する自治体も多い。

 女川町は「混乱を招かないよう、確実にワクチンが届くと分かってから周知したい」と注意を払う。角田市は3月、対象者全員に意向調査を行い、回答を基に場所や日時を決めて通知する。

 接種形態は地域の事情を踏まえて集団と個別、併用に分かれた。富谷、大和、大郷、大衡の4市町村は協定を結び、広域で対応する。大郷町と大衡村は診療所がそれぞれ1カ所しかなく、接種会場の選択肢が広がる。

 医師や看護師らの確保に苦労する自治体では、臨時職員の雇用や退職者にも協力を呼び掛ける。山元町は休診する病院が多い水、木、土曜日を接種日に選んだ。

 移動手段が限られる高齢者に考慮し、送迎バスやタクシー券を用意する独自の工夫もみられる。

 先行する医療従事者向けのワクチン接種は各地の拠点病院を中心に行われているが、進行状況は芳しくない。気仙沼市は4月に届く高齢者用の一部を医療従事者に転用し、早期の接種完了を目指す方針。

 国は6月末までに高齢者用ワクチンの全国配布完了を見込んでいる。

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