山形キュウリ、「東北一の産地」目指す 通年出荷で首都圏に売り込み

選果場で栽培したキュウリの出荷作業に取り組む組合員ら

 山形農協(山形市)がキュウリの生産増に力を入れている。山形市内の栽培、出荷施設を整備して山形県内最大の産地を形成。夏の郷土料理「だし」に欠かせない食材だが、旬だけでなくほぼ1年を通じた安定的な生産、供給体制を確立し、高品質の産品を地域や首都圏などに売り込む。関係者は「東北一の産地を目指す」と意欲を燃やす。

 今季の出荷は3月22日にスタート。今月2日に専用の選果場も稼働し、ハウス栽培で実った約2トンを組合員が1本ずつ品質を見極めながら段ボールに詰めて出荷した。今季は春先から気温が上昇して樹勢が良く、品質は上々だという。

 生産者約180人でつくる山形農協広域キュウリ部会の菊地晋部会長(44)は「豊かな土壌で育ったみずみずしさが特長。今季も安心、安全なキュウリを食卓に届けたい」と胸を張る。

 同市では主に西部地区の丘陵地帯で栽培が盛んで、近年は同農協がブランド化に向けた取り組みに力を入れる。

 2015年、選果場内に予冷庫を設け、キュウリを10度ほどに冷やすことで夏場の課題だった鮮度の維持を実現した。20年にはビニールハウスを整備した栽培団地が同地区の計約8000平方メートルに完成。従来の露地栽培と組み合わせ、3月中旬から12月上旬まで長期間出荷できる体制が整った。

 今季は過去最多の1934トン、金額で5億6900万円の出荷を目指す。

 岡崎輝明代表理事組合長は「『山形キュウリ』のブランドイメージをつくり、販売を右肩上がりにしたい」と強調。菊地部会長も「高齢者の離農が課題となる中、新規就農の促進で栽培面積を維持し、市場の高い評価も守り続けたい」と足並みをそろえる。

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