<アングル宮城>白菜の伝統 脈々と 塩釜・浦戸諸島の菜の花

<春色>タブノキ林の緑に囲まれた朴島の菜の花畑。大型連休中に満開となり、カキの養殖棚が浮かぶ海の青とのコントラストは一層鮮やかになる=4月23日
<紹介>「松島白菜のふるさと 浦戸諸島」。野々島の畑には、種取りの由来や子供たちの活動の様子などが書かれた看板が立つ
<体験>野々島に植えられた約2000本の白菜の菜の花を土寄せする仙台大明成高の生徒。6、7月に震災後10回目となる種取りをする予定=4月10日
<創作>松島白菜への理解を深めようと、仙台大明成高では創作料理にも取り組む。花が咲く前の白菜の茎や葉と、野々島に水揚げされたシラウオを使ったパスタを作った=4月16日、仙台市青葉区川平

 青い海に囲まれた小島の一角が、白菜の菜の花畑でまばゆい黄色に染まる。

 塩釜市の浦戸諸島では、大正後期に種取り用の白菜の栽培が始まった。離島で他のアブラナ科の植物と交雑しにくいため、かつては4島で育てられていた。だが、農家の高齢化と後継者不足が進み、今も栽培しているのは朴島と野々島それぞれ1軒だけになった。

 朴島には合わせて約6000平方メートルの畑が点在。渡辺採種場(宮城県美里町)と協力して「松島白菜」のブランドを守っている。

 野々島では、仙台大明成高(仙台市青葉区)が東日本大震災の津波で被災した畑約500平方メートルの再生に協力してきた。同高食文化創志科の生徒が島に渡り松島白菜の苗植えや土寄せ、種取りを行う。

 朴島の畑を管理する渡辺採種場の千葉松夫執行役員(71)は「島で黄色い春の風物詩が見られるのも、あと少しかもしれない。何とか歴史をつないでいきたい」と話す。(写真映像部・佐藤将史)

関連タグ

河北新報のメルマガ登録はこちら
アングル

「アングル」は、四季折々の風物詩や人々の表情、地域の伝統行事、豊かな自然などにカメラを向けて、東北の魅力を再発見します。

企画特集

先頭に戻る