高田松原の植樹、応援のおかげ 4万本まもなく完了「再生見守って」

植えた松の生育状況を確認する小山さん

 東日本大震災の津波で大半の松が流失した岩手県陸前高田市の高田松原で、再生に向けた植樹が間もなく完了する。計画する4万本のうち、これまでに99%を植え終えた。植樹に関わってきたNPO法人「高田松原を守る会」副理事長で造園業者の小山芳弘さん(69)に今の思いを聞いた。
(大船渡支局・田柳暁)

「奇跡の一本松」から接ぎ木も

 -震災から10年余。4万本の植樹が終わる。

 「なんとかここまで来られた。続けられたのは全国の人たちの応援のおかげだ。苗の用意も植樹も支えてもらった。最後の植樹には関わりのある全ての人に参加してほしいが、新型コロナウイルスの影響でかなわず残念だ。収束後に見に来てほしい」

 -松の生育状況は。

 「どの松もおおむね順調だ。岩手県が3万本、守る会が1万本を植える。震災前に高田松原で拾った松ぼっくりにあった種から育てた約600本や、『奇跡の一本松』から接ぎ木した苗木も含まれる。水はけが悪く生育不良の場所が一部にあるが、そこ以外はどれも根付きはいい」

 -高田松原はどんな存在だったのか。

 「震災前はあるのが当たり前だった。多くの市民が小さい時から遠足や海水浴で訪れる憩いの場だった。津波で流され、改めてその大切さに気付かされた」

 -松原の再生には50年かかるとも言われる。

 「草刈りがこれほど大変だと思わなかった。ここ数年は松を覆うほど伸びる雑草との闘いが続く。初夏から秋にかけて何度も草刈りが必要で、今後も手伝ってもらえるとありがたい。長期的には市民全体で守り、育てる仕組みが必要だ」

 「植樹に関わった人には植えた松がどのぐらい育ったかをいつまでも見守ってほしい。繰り返し足を運ぶことがわれわれの励みになる。来たら陸前高田に長く滞在し、食事をしたりお土産を買ったりしてほしい」

コロナで植樹会中止

 高田松原を守る会は8日、陸前高田市内で新型コロナウイルスの感染が確認されたことを受け、9日の植樹会を中止すると発表した。今後の開催は未定。

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