時短営業明けても…飲食店、客足戻らず 仙台除く宮城34市町村

閑散とした「ごくう」の店内=12日午後6時ごろ、石巻市立町

 1カ月余りに及び宮城県に適用された「まん延防止等重点措置」が11日で解除されたのに伴い、仙台市を除く県内34市町村の酒類提供店に対する午後9時までの営業時間短縮要請も終了した。ただ、12日も各地の繁華街は閑散としたまま。新型コロナウイルスの収束は見通せず、日常のにぎわいには程遠い現実を突き付けた。

状況、好転どころか悪化

 12日夜、石巻市中心部。人出の様子を気に掛けて出歩いていた石巻商工会議所の青木八州会頭は「店は開いているが、お客さんは戻っていないな」とこぼした。

 同市立町の居酒屋「ごくう」には午後6時ごろ、来店客が1人だけだった。飲食店計5店を営む武山雄樹社長(48)は「コロナ禍になり1年がたっても、状況は好転するどころか悪化する一方だ。根本的に抑え込まなければ、今後も来客は望めない」と不安げな表情を見せる。

 武山社長はこの1年でアルバイト3人を新たに社員として採用した。度重なる休業、時短営業で収入が不安定になる従業員への配慮だ。しかし「企業努力も限界に近い」と苦しい胸の内を明かす。

ネオンの明かりもまばら

 飲食店約130店が集まる登米市迫町の中江地区。かつて「宮城県北の上海」とも呼ばれた繁華街だが、人通りもネオンの明かりもまばら。コロナ前は客待ちの列を作った運転代行の車も見られない。

 洋風居酒屋「ロッキーカフェ」のオーナー阿部良さん(34)は「遅い時間帯にお客さんが集中する店なので、時短営業中は誰も来ない日もあった。これだけ人通りが少ないと、協力金がなくなる時短解除後も売り上げは期待できず、厳しい」と肩を落とす。

 白石市のJR白石駅近くで焼鳥店「やきとり大吉」を20年にわたり家族で続ける女性(72)も「平日だし、客足は劇的には変わらない」と表情は晴れない。

 以前は早い時間から来店した家族連れも2次会利用も減り、売り上げは大きく落ち込んだ。「まだみんな心配の方が大きいだろう。店としては頑張るしかない」。女性は気丈に語った。

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