出足遅い仙台市長選 告示まで2カ月、出馬表明ゼロ

仙台市役所

 任期満了に伴う仙台市長選(7月18日告示、8月1日投開票)は告示まで2カ月となった。再選立候補が確実視される現職の郡和子氏(64)、挑戦する意思を固めた新人の自民党市議菊地崇良氏(52)とも正式表明はしていない。政令市移行後の市長選で告示2カ月前の表明ゼロは、ゼネコン汚職事件に伴う1993年の出直し選を除くと初めてで、異例の展開となっている。

 郡氏は新型コロナウイルス対応に奔走する。「まん延防止等重点措置」は11日で解除されたが、宮城県との独自の緊急事態宣言は継続。酒類を提供する飲食店には引き続き、31日までの営業時間短縮を要請している。

 一方、高齢者のワクチン接種は17日に個別接種の予約が始まり、開始にもめどが立ちつつある。再選出馬に関しては「判断できる状況にない」と繰り返しているが、告示まで2カ月となり、態度表明の時期を慎重に探っているとみられる。

 菊地氏は5月中旬の立候補表明を目指したが、支援態勢の構築に時間を要している。党市連は4月下旬以降、3回にわたり臨時総会を開き、市長選の対応を協議したが「一致は困難」となった。菊地氏は党推薦を要請する意向だが、自主投票となる公算が大きい。

 郡市政の新型コロナ対応を批判する菊地氏に対し、党内からは「逆に政権批判を誘発する」と懸念の声が上がる。党市連の渡辺博会長は「郡氏を評価する議員もいる」と温度差を打ち明ける。菊地氏は支援する若手の党市議と勉強会を開き、政策作りを進める。

 過去の市長選で、最初の立候補表明が最も遅かったのは2回。2009年は初挑戦の市議、13年は再選を目指した奥山恵美子市長が、いずれも告示2カ月前に初名乗りを上げた。出直し選を除くそれ以外の選挙は、告示2カ月前には前哨戦が激しさを増していた。

 ベテラン市議は「短期決戦になれば、知名度のない新人は不利になる」と一般論として解説する。ただ、今回は再度の感染急拡大やワクチン接種の遅れで現職への批判が高まりかねないとの指摘もある。

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