町村部の完了時期まちまち 宮城の高齢者ワクチン接種

 65歳以上の高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種を巡り、政府の唐突な7月末までの完了要請を求められた県内市町村で、仙台など大半の市は7月末を目標とする中、人口規模の小さい町村では完了時期に差が出ている。早々と6月中に終える自治体がある一方、大半は当初計画を前倒しして7月末とした。地域の医療事情などが絡み、必ずしも人口の少ない町村から完了する状況には至っていない。

 県内21町村のうち、河北新報社の取材に「6月中に完了」と回答したのは七ケ宿(対象高齢者590人)、村田(4000人)、川崎(3400人)、色麻(2400人)の4町。七ケ宿は同11日、3町は月末までを予定している。

 5月6日に集団接種を開始した村田町では、1日当たり325人に接種し、これまでにキャンセル分を除き975人分を終えた。希望者は8割ほどと見込んでおり、既に対象者全体の3分の1近くに達した。

 1日300人以上の接種を可能にしたのは、県結核予防会(仙台市)による1日がかりでの接種体制を構築したことにある。町内の医療機関は一般診療もあり、負担を増やさないようにするため、町は予防会に委託する体制とした。

 川崎町でも、町が運営主体の国保川崎病院のスタッフが中心となり、1日120人接種。町保健福祉課は「まだ余裕があり、1日150人までは可能」と強調する。両町とも地元の医院は少ないが、持てる医療資源を集中投下してスピード接種につなげた。

 一方、村田、川崎両町より人口が少ない大郷町(対象高齢者3000人)、大衡村(1700人)は共に7月末を予定する。2町村は富谷市(1万1100人)、大和町(6500人)と共同の接種体制を取っており、人口比にかかわらず足並みをそろえた形だ。

 涌谷町(6200人)は町村で最も遅い9月末を見込む。同町は川崎と同じく国保病院を運営するが、スタッフは地域の高齢者施設やグループホームへの訪問診療などを手掛けている。担当者は「接種業務に全てを注力するのは無理」と話した。

 県内町村で最も対象者が多い柴田町(1万1300人)は「未定」。地元の18医院の協力を得ているが、各医院とも一般診療もあり、接種時間も制限されるために1日80人にとどまる。

 町は「医師に強制はできない。ただ、今のままであれば7月末の完了は不可能」と説明。地元の医師に接種時間の拡充や日曜日接種を要望した。

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