フジの花、優しさと強さ感じて 「鬼滅の刃」人気で来場増 大館「藤の郷」で見頃

見頃を迎えた「藤の郷」のフジ

 秋田県大館市山田にある庭園「十ノ瀬(とのせ) 藤の郷」のフジが見頃を迎え、30日までの期間限定で無料開放されている。3年前に会員制交流サイト(SNS)を中心に評判が広がり、最近はフジの花が重要な位置付けとなっている人気アニメ映画の大ヒットを受け、さらに注目が集まっている。

 約20アールにノダフジなど約80本が並び、薄紫や白、ピンク色のフジの花が咲き誇る。藤棚を作らない「一本仕立て」で育てられた木が多く、背が高い。初めて訪れた北秋田市の民謡講師柏木妙子さん(76)は「花から優しさと力強さを感じて癒やされた」と笑った。

 所有者で兼業農家の津島嘉弘さん(58)の父親(故人)が約30年前から栽培を始めた。住民の間では評判の名所だったが、私有地のため広く知られてはいなかった。

 知名度が飛躍的に向上したのは市内のデザイン会社「いしころ合同会社」が2018年に庭園の運営を支援するようになってから。藤の郷のハッシュタグ(検索目印)を付けSNSに投稿すると多くの人の目に留まり始め、19年には約2万人が訪れた。

 5月下旬~6月中旬が見頃だが昨年は新型コロナウイルスの影響で閉園していた。人気漫画「鬼滅の刃」でフジの花が鬼を寄せ付けない植物として描かれ、同作の映画が大ヒットすると問い合わせが増加。コスプレ姿で訪れる人もいる。

 同社は、市の魅力をSNSで発信しようと市民にインタビューをしていた際に津島さんと出会い、運営を支援するようになった。市の補助金などを活用し入場無料で運営しているが、将来的には有料化も見込む。

 同社代表でデザイナーの石山拓真さん(45)は「市を代表する観光地にしたい。地域の雇用創出にもつながれば」と話す。

 午前9時~午後4時。土日は混むため今年から自家用車での来園を禁止し、市内の温泉施設「たしろ温泉ユップラ」からシャトルバスを運行している。連絡先はいしころ合同会社0186(59)6777。

薄紫色のフジの花を楽しむ親子

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