宮城、飼料米への作付け転換拡大 20年産実績の1.5倍

宮城県庁

 宮城県や農協などでつくる県農業再生協議会は3日、2021年産主食用米について、飼料用米への作付け転換を拡大し、県全体の従来の目安(6000ヘクタール)に1300ヘクタール上乗せする方向性を承認した。20年産実績の約1・5倍に当たる。新型コロナウイルス下で主食用米の需要が減り販売が苦戦する中、生産量を絞り、コメ農家の経営安定につなげたい考え。目安よりも踏み込んだ追加の対策を講じるのは異例。

 県再生協は今後、市町村単位の地域農業再生協議会にも協力を呼び掛け、飼料用米への着実な転換を促す。追加の転換面積は地域再生協の水田面積の広さに応じ、最大で約200ヘクタールの見込み。

 県は飼料用米への転換支援を強化。飼料用米の作付けを20年産よりも増やす農業者らを対象に、10アール当たり最高で1500円を助成する。国の助成制度の活用が認められた場合、同額がさらに助成される。

 県再生協が20年11月に定めた目安で、21年産の飼料用米の作付けは20年産実績比約1000ヘクタール増の6000ヘクタール。大豆(約700ヘクタール増)や麦(約200ヘクタール増)、露地野菜(約150ヘクタール増)といった転作を含め、主食用米以外の作付け増加幅は計約2000ヘクタールと見込んだ。

 主食用米の作付けは20年産実績比で約2000ヘクタール減の6万2538ヘクタール。飼料用米への1300ヘクタールの追加転換が実現した場合、主食用米の削減幅は約3300ヘクタール(約5%)。農水省が21年産米の需給均衡に必要とみる約5%の作付け転換と同水準となる。

 コロナの影響で、主食用米は業務向けを中心に需要が落ち込む。全農県本部が農協に前払いする20年産米の概算金は、主力品種のひとめぼれなどが6年ぶりに下落。4月末現在、県内の民間在庫量は15万6700トンに上り、在庫の増加率(前年同月比約18%増)は東北6県で最も高い。

 県農政部の宮川耕一部長は「需給が緩んで在庫が積み上がり、出来秋の米価水準が見通せない。生産者の経営安定を図るには、目安の達成に加えて優遇措置がある飼料用米への転換を拡大し、需給状況の改善を進める必要がある」と強調した。

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