河北抄(6/5):虫嫌いの人が増えているそうだ。5月13日…

 虫嫌いの人が増えているそうだ。5月13日の本紙朝刊で紹介していた。

 虫と遊ぶ機会が減った都市部で幼少期を過ごした親世代に多く、その子も、ということらしい。仙台はどうだろう。

 虫はすずむし。ひぐらし…。蟻(あり)はたいへん憎らしいけれど、身軽さはたいしたもの。『枕草子』にある。ギリシャ生まれの小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は「本当に虫を愛するのは日本人とギリシャ人だ」と言った。古来、日本人は虫とうまく付き合ってきたはずなのだが。

 稲垣栄洋さんの『生き物の死にざま』は、最期を描いて印象深い。ハサミムシの母親は、卵からかえった子のために自分の腹を食わせるという話には、衝撃を受けた。生とは命懸け。あまり毛嫌いもできないではないか。

 虫ではないがマンボウの記述も。多くの卵を産むマンボウが大人になる確率は宝くじの1等に当たるより難しいとか。命の尊さを思えば、まん延防止等重点措置を軽々しく「まん防」とは略せない。

 今夏、拙宅に蚊が入ってきたら。ピシャリ、ではなく、窓を開けて逃がそう。

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