<とびらを開く>助け合い 交流も育む 学生団体はぐね

学生に食料を提供するため作業するはぐねのメンバー=今年2月、仙台市内
オンラインも活用し、支援策を話し合うメンバー=5月、仙台市内

 大学生になると、学校の規模やシステムが高校までとは違い、親元を離れる人も多く、環境ががらりと変わります。本来なら友達や先輩に相談したり、協力し合ったりして不安や困難を乗り越えますが、人との接触を控える新型コロナウイルス下では、それも難しい状態です。学生同士が助け合い、コロナを乗り越えようと学生団体はぐね(仙台市)が2020年11月に設立されました。代表の狐野彩人(このさいと)さん(東北大2年)にお話を伺いました。

 昨年は入学式もなく、5月の連休明けからようやくオンライン講義が始まりました。講義中、カメラをオフにしている学生が多くて顔見知りをつくれず、雑談もできないため友達をつくる機会が限られています。

 「コロナ最大の弊害は友達づくりの機会を失うこと、という声もあります」と狐野さん。回線状況により講義が途切れて質問しにくかったり、課題がきちんと送信できたか不安になったりと、対面授業とは違った不便さに直面することもあったそうです。

 収入面での影響もありました。親の仕事がコロナ禍で打撃を受け仕送りが減った、学生アルバイトも休業や時短営業のあおりを受けた、といったケースです。食事回数を減らす学生もいたと聞きます。はぐねは今年5月までに延べ41件の食料提供をしました。

 コロナ禍の学生といっても学年や人によって困難や悩みはさまざま。決してひとくくりにはできません。はぐねは食料提供の他、情報提供、オンラインを含むイベント開催の三つを柱に活動を行っています。感染対策をしながら、活動場所をフリースペースとして開放することも始めました。

 学生同士という身近さを大事に入り口を広く構え、人とつながるきっかけをつくり、気軽に相談できる環境づくりをしています。

 狐野さんはコロナ禍を「課題を解決するチャンスと捉えたい」と前向きに話してくれました。助け合い、困難に立ち向かう学生を応援したい。学生が安心して勉強し、暮らせる社会にしたいと、あらためて思いました。(NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター 菅野祥子)

◎参考情報
学生団体はぐね
 団体名の由来 抱きしめる意味の英語「Hug」と「育む」「根」から1字ずつ取り、学生同士の温かさと根のようなつながりの中で育まれる若者たちを表したという
ホームページ  https://www.hagune.net/
フェイスブック https://ja-jp.facebook.com/hagune
ツイッター   https://twitter.com/hagune_sendai
インスタグラム https://www.instagram.com/hagune_sendai/

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