<とびらを開く>野菜 共に育て健康に NPO法人自然農食みやぎ

ビニールハウスの手前までが「岩切わくわく農園」の一画。奥には高森山が望める
「岩切わくわく農園」で野菜を収穫する利用者ら。交流の場にもなっている=いずれも5月、仙台市宮城野区

 自らの手で作物を育て、収穫し、食す。新型コロナウイルス禍で食や健康への関心が高まる中、生活に農を取り入れる「農的生活」が再注目されています。

 「自分で育てて旬の物を味わうことは、身体と心の健康につながる」と話すのは、仙台市のNPO法人自然農食みやぎの代表・高木邦寛さんです。団体名の「自然農食」には、農薬や化学肥料を使用せずに育て(自然農)、それらを食する(自然食)ことで、健康と自然環境を守るという意味が込められています。

 団体は2007年の設立当初から耕作放棄地を活用し、農業者以外の人が自ら野菜などを育てる市民農園を運営。現在は宮城野区の「岩切わくわく農園」で、この春新たに加わった5人を含む20人が、各人のスペースで栽培に取り組んでいます。

 農薬・化学肥料を使わないという条件さえ守れば、育て方は自由。例えば、一緒に植えると相性の良い作物同士を「コンパニオンプランツ」といいますが、害虫を遠ざけたり、共に健康に育ったりする効果があります。

 農園利用者(会員)の堀越秀子さんは「トマトとバジルを同じ場所に植えると生育が良くなる。一緒に収穫すればパスタの材料にもなるので一石二鳥」と工夫しながら楽しんでいます。

 同じく会員の中村克正さんは「自然のままに育てるので時にはネズミやキジに食べられることもあるが、失敗がいい経験になる」と話します。苦労はあるものの、育てる楽しさと新鮮な作物を食べる喜びの大きさには代えられないようです。

 団体は会員間の共同栽培にも取り組み、収穫物は地域の福祉施設に無償提供しています。施設の利用者や職員を招いて収穫祭を行っていましたが、コロナ禍で現在は自粛。高木さんは「勉強会や他団体との交流、他地域の農園訪問も自粛中だが、今は我慢のしどころ。会員は市民農園で自然に癒やされ、決して無理をせず楽しんでほしい」と強調します。

 あるがままの自然を尊重する自然農。豊かな暮らしを送るたくさんのヒントがちりばめられていると、会員の皆さんの笑顔から感じ取ることができました。
(NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター 鶴巻さやか)

◎参考情報
NPO法人自然農食みやぎ
住    所 仙台市若林区沖野7の2の12
連絡先 電話090(2988)6807
電子メール kouhou@sizennousyoku.com
ホームページ https://shizennousyoku.jim dofree.com/
フェイスブック https://www.facebook.com
/shizennousyoku.Miyagi/

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