仙台勝山館、6月末で営業終了 土地と建物は売却検討

30日で営業を終了する勝山館。新たに開業を予定するレストランは、写真右手の勝山酒造だった建物の一部を活用する予定

 仙台市青葉区上杉の総合宴会場「仙台勝山(しょうざん)館」を運営する勝山企業(青葉区)が、勝山館の営業を30日で終了することが28日、分かった。新型コロナウイルス禍で宴会や婚礼が激減し、3月末でレストランなど全館を休業。6月まで婚礼のみ実施していたが「再開のめどが立たない」として決断した。土地と建物は売却する方向で検討している。

 伊沢平一代表取締役(87)は河北新報社の取材に「人が集まってはいけない状況が続く中で、食の価値がどう変化するか想像できない。残念だが、コロナ以前の状態に戻るよすががない」と話した。

 2月の休業発表以降、土地、建物の引き合いが複数あるといい、伊沢氏は「建物はあと15年は持つ。価値を評価し、庭園も含めて残して使ってくれる企業に譲りたい」と語る。

 一方、勝山企業は勝山館の北側にある勝山酒造と伊沢家の住宅だった建物の一部を改装するなどして、年内にも「レストラン勝山館」の開業を計画。築約200年とされる酒蔵の柱やはりなどを生かし、勝山館の味も継承した「おもてなし料理」を追求するという。勝山館所有のワイン約5000本も移す。

 新店では調理、サービス、経理など従業員20人余りを引き続き雇用する。同社によると、2月時点で従業員は約100人いたが、希望退職に応じるなどし、4月以降はアルバイトも含め約30人が勤務していた。

 勝山館は1991年開業。地上6階、地下1階のビル、3階建てのチャペルに大小の宴会場やレストランなどを備える。ピークの12年度の売り上げは約20億円。「杜の都の迎賓館」を掲げ、2016年の先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議の歓迎夕食会の会場にもなった。

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