7月10日は「納豆の日」。国の家計調査によると、1年間に納豆を一番たくさん買うのは福島市民で、2018~20年の平均支出額は1世帯当たり6773円だった。2位盛岡、4位山形、5位仙台の各市もベスト5に入り、9・10位の秋田・青森も全て、全国平均の4375円を上回る。東北の人々がこよなく愛する納豆の魅力とは。
(生活文化部・矢嶋哲也)
「納豆はとにかく体に良く、ご飯に掛けて手軽に食べられる。常備でき、お財布にも優しいんです」
納豆の魅力を次々挙げるのは、漢方養生指導士の民間資格を持つ菅原恭子さん(55)=仙台市青葉区=。納豆ファンでつくる「宮城野納豆倶楽部(くらぶ)」の代表を務める。
納豆はビタミンB群やビタミンE、カルシウムなどを含む。薬膳として見ると体が温まり、血の巡りが滞る瘀血(おけつ)にいいという。胃や腸、肺の働きを助け、菅原さんは「朝取ると、日中の活動に必要なエネルギーが得られる」と説明する。
菅原さんが勧めるのは「五感」を駆使した楽しみ方だ。倶楽部では納豆をモチーフにした絵手紙作り教室を開き、視覚的要素から納豆に迫った。納豆を手作りして感触も味わっている。
先人の残した短歌や俳句などを聞く楽しみもある。松尾芭蕉は<納豆切る音しばしまて鉢叩き>と詠んだ。「納豆汁」が冬の季語で、納豆に関する俳句などは意外に多いという。
そして納豆のにおい。納豆菌がつくる数十種類のにおい成分が混ざり合ったものらしい。「好き嫌いは分かれても、食べられる人の方が多いですよね」。独特の臭みにもかかわらず納豆が大勢に受け入れられていると、菅原さんは指摘する。
最後に味覚。暑い夏に向け、菅原さんはさっぱりネバネバの「アボカド納豆」を薦めてくれた。納豆と一口大のアボカド、粒マスタード、数滴のだししょうゆを合わせ、かき混ぜる。納豆菌と混ざるとアボカドが黒ずむため、食べる直前に混ぜるのがこつだそうだ。
菅原さんは「納豆に関しては、多くの人が周囲に語りたいエピソードを持っているのが面白い。納豆を食べ、楽しく健康に暮らしてほしい」と話している。
納豆のおいしい食べ方について、河北新報社はインターネット上でアンケートを行った。回答した398人の86.6%が、週に1度以上食べるという納豆好き。好きな郷土料理として、多くが「納豆汁」を挙げ、トースト、油揚げで包む巾着などの食べ方も人気だった。
納豆汁は「塩漬けのワラビ、豆腐、アミタケは必須! 納豆はすりつぶして」(宮城県名取市・50代女性)というこだわり派から、「納豆をみそ汁へドボン。なめこ汁のような優しいとろみがたまらない」(名取市・30代女性)という簡便派までさまざま。大みそかや正月に食べる人が多く、冬の料理のイメージだが、「昔、新庄市の祖母の家で毎朝出てきた」(宮城県石巻市・50代男性)と通年楽しんでいる家庭もあるようだ。
「粒派? ひき割り派?」の質問は、粒派が84.4%で圧勝。「納豆に何を混ぜるか(複数回答)」については、ネギが38.9%で最も多く、からし(34.1%)が続いた。「何も混ぜない」も25.3%いた。
秋田県や山形県では、砂糖を加えて食べるという声も。「両親が秋田だからか納豆に砂糖を入れて食べていた」(仙台市青葉区・40代女性)「秋田の友人は塩を入れてしょうゆは数滴、山形の友人は砂糖を入れて食べているのにびっくりした」(太白区・40代女性)とお国柄の違いが指摘された。
東北ではないが、鳥取県では「スタミナ納豆」が郷土料理だという。「ひき肉をニンニク、ごま油、しょうゆ、酒、みりんで味付けして炒め、ニラと納豆をまぜて食べます。給食の定番メニューで大好きでした」(鳥取県米子市・20代女性)と紹介があった。
[メモ]宮城野納豆倶楽部は2019年3月に結成。会員は約60人。仙台市宮城野区の宮城野納豆製造所を拠点に、月例で料理講座などを行っていたが、現在は新型コロナウイルスのため休止中。連絡先は菅原さん090(7068)8585。
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