デスク日誌(7/11):カメラ目線

 被写体がカメラを意識して見る。そう、カメラ目線という。先日、報道部の同僚から「昔、先輩から『この人、こっちを見てるぞ! 撮り直してこい』と怒られたけど、今はどうなのか」と問われた。

 確かに、ずっと昔、当方もデスクから駄目出しされた記憶がある。「記念写真みたいだからかな」という程度で納得し、その後深く考えもしなかった。

 なぜ駄目なんだ? 人がこちらを見ている写真は、何かを語り掛けてくるようでメッセージ性が感じられなくもない。いやむしろ、あると言った方がいいかもしれない。

 例えばケーキ屋の店員さん。新商品のスイーツを手ににっこりしている。「おいしいですよ」と薦められている気がする。

 写真は生き物である。時代によって撮り方や価値観が変わる。もしも不変なものがあるとすれば、無心で感じたままにシャッターを切る。この1枚こそ、読み手に伝わる絵柄になるのではないか。

 それでも想像してみる。寝起きに新聞を広げる。どの紙面の写真もこちらを向いていたら‥。疲れてもう一度寝てしまうかも。(写真映像部次長 長南康一)

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