宮城のソウルフード、消費拡大へ「原価」で販売

殻付きの県産ホヤを手に取る買い物客

 みやぎ生協(仙台市)は17日、新型コロナウイルス禍で外食需要が減った宮城県産ホヤの消費拡大キャンペーンを始めた。県内全店で18日まで、石巻市で早朝に収穫された殻付きホヤや加工品計10トンを「大放出」する。
 殻付きホヤは通常より50円安い1個78円で販売。県の観光PRキャラクター「むすび丸」も法被姿で買い物客にアピールした。仙台市宮城野区の幸町店で購入した同区の主婦西東(さいとう)雅子さん(62)は「お買い得で手が伸びた。新鮮なホヤを生のまま食べるのが楽しみ」と笑顔で話した。
 キャンペーンは、新型コロナ禍に加えて貝毒検出で県産ホヤの出荷が一時規制された昨年に続いて2回目。幸町店の千葉隼人水産チーフ(35)は「殻付きホヤをほぼ原価で販売し、厳しい状況にある生産者を応援したい」と説明する。
 県産ホヤは東日本大震災の壊滅的被害から復活し、2020年の生産量は4400トンと全国一を誇る。ただ韓国が東京電力福島第1原発事故の影響を理由に13年9月から禁輸措置を継続し、販路の7割を失った。政府が4月に決定した原発事故後の処理水の海洋放出方針も今後に影を落とす。
 県水産業振興課の担当者は「国内の販路開拓と消費拡大に取り組んでいるが、新型コロナの影響もあり簡単ではない。まずは宮城の『ソウルフード』として、改めて県民に食べてもらうことが大切だ」と語った。

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