高校野球宮城大会 仙台三と東北学院4強、22日準決勝

 高校野球宮城大会第12日は20日、石巻市民球場で準々決勝2試合があり、仙台三と東北学院が勝って4強が出そろった。19日に準決勝進出を決めた聖和学園と古川学園も含め、初の甲子園出場を懸けた争いが繰り広げられる。仙台三は中盤以降に加点し、仙台西に11-4でコールド勝ちした。東北学院は東北学院榴ケ岡に15-2でコールド勝ちを収めた。21日は試合がなく、22日に石巻市民球場で準決勝2試合がある。

仙台西-仙台三 5回裏仙台三2死二、三塁、郡山が中前に勝ち越し打を放ち、6-4とする。捕手安川

仙台三、慌てず突き放す

 【評】仙台三が中盤以降に突き放した。4-4の五回に郡山の2点打で勝ち越すと、六回に菅原唯と郡山の適時打で3点、七、八回にも1点ずつ奪った。仙台西は0-4の四回に太田の2点打などで4点を挙げ一時同点としたが、以降は得点できなかった。

 四回までに4点を取り合う乱戦を制したのは仙台三だった。4点リードを追い付かれても慌てず、持ち前の集中力を発揮して最後に圧倒した。

 流れを引き戻したのは郡山の一打だった。五回2死二、三塁で内角高めの直球を中前にはじき返し、2人が生還。一塁まで全力で駆けると、ベンチに向かって両手でガッツポーズを見せた。

 この日は公式戦初先発だったが、四回途中で主戦小野に後を託していた。「小野に『後は任せろ』と言われ、励みになった」。途中降板の悔しさをバットで振り払ってみせた。

 小野の見事な救援もチームを勢いづけた。登板直後に四球を出したが、その後は外角への直球を軸に、スライダー、ツーシームを織り交ぜ4回1/3を無安打に封じた。左腕は「流れを変えるのは自分しかいないと思っていた。今日は直球が良かった」と納得の表情だった。

 4強の中で唯一の公立校になった。2018年に4強入りした先輩たちの姿を球場で見て仙台三を選んだという郡山は「公立校でも私立校に打ち勝っていけるんだ、という希望になりたい」と頼もしい。1989年以来の決勝進出まであと1勝に迫った。
(斎藤大輝)

仙台西、4点差追い付くも実らず

 仙台西は一時4点差を追い付く粘りを発揮したが、最後に突き放された。相原監督は「仙台三はうち以上にしぶとかった。我慢比べで弱かった」と潔く負けを認めた。

 0-4の四回。山木、田中の適時打で2点差に詰め寄った後、2死満塁で打席は太田。ベンチから「お前が決めなくていい。次につなげ」との声が届いて落ち着けたという2番打者は、低めの直球を中前にはじき返し、走者2人が本塁を踏んで同点とした。

 しかし、五回に勝ち越しを許すと、六回には四球と失策が響いて3点を失い、流れを自ら手放してしまった。打線も四回途中から登板した仙台三の主戦小野を攻略できなかった。

 2002年以来2度目の甲子園出場はかなわなかった。それでも5人の3年生が15人の2年生を引っ張り、一丸となって準々決勝まで勝ち上がった経験は新チームの自信になる。2年生の太田は「日常生活のことからプレーまで、いろいろ教わった。学んだことを次のチームに生かしたい」と感謝の言葉を口にした。

東北学院-東北学院榴ケ岡 1回裏東北学院1死一塁、及川が右中間に適時二塁打を放つ

東北学院、15安打15得点

 【評】東北学院が大勝した。0-1の一回、及川の適時二塁打などで3点を奪って逆転。二回に2点、三回に再び及川の3点三塁打などで一挙9点を加えて試合を決めた。東北学院榴ケ岡は二回途中から救援した東北学院の主戦伊東を攻めあぐねた。

 東北学院打線が15安打15得点と爆発した。一回1死一塁、及川が右中間を抜ける同点の二塁打を放った。「次につなごうと思って打った。若干詰まった当たりだったが、逆に良かった」と打席を振り返る。

 部の打撃班チーフを務め、攻撃力の底上げに取り組んできた。この日は向かい風が吹き、試合前に「風で戻される。打球の角度に気をつけよう」と呼び掛けた。三回には自身の3点三塁打を含む7長短打で突き放し「練習の成果が出た」と語った。

 創部初の4強入りを果たした。「うれしいけれど目標はあくまで甲子園。一戦必勝で臨む」と主砲。渡辺監督は「初めてだからこそ何も分からない。上のことは考えず、次の試合に集中する」と気を引き締めた。

学院榴ヶ岡、2回以降打線沈黙

 4回戦まで無失点と完璧な試合運びを見せていた東北学院榴ケ岡が、東北学院に大敗した。それでも4番竹長は「みんなのベストを尽くせたので悔いはない」と吹っ切れたような表情を浮かべた。

 一回2死三塁から先制の右前適時打を放ち「ベンチが盛り上がってうれしかった」。春の県大会も4回戦で東北学院に惜敗しており、雪辱を期して臨んだ対戦で勢いに乗ったかに思われた。

 しかし、二回途中に投手が主戦伊東に代わると打線は完全に沈黙。竹長も三回の2打席目は二ゴロに打ち取られた。試合は五回コールドで終了し、次の打席は回ってこなかった。

 4回戦までは打率5割7分1厘で、公式戦初本塁打も放った。チームの快進撃を支えてきた3年生は「東北学院が春より良いチームになっていた。チームメートには今までありがとうと伝えたい」と語った。

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