体の内部から効率的に冷やす微細なシャーベット状の飲料「アイススラリー」。厳しい暑さが続く中、NHK朝ドラ「おかえりモネ」でも紹介された。プロスポーツ界では、東北楽天ゴールデンイーグルスの選手らが数年前からベンチ裏で取っている。専門家はアスリートだけでなく、日常生活での活用も勧める。暑熱対策の最新事情を取材した。
(編集局コンテンツセンター・佐藤琢磨)
人間の体は暑さを感じると汗をかき、蒸発する際に体の表面温度を下げる。しかし、調節がうまくいかないと熱が体内にこもり「深部体温」が上昇する。暑さを感じたときは、水分や塩分を適切に補給して脱水症状を防ぐとともに、深部体温を下げることが重要だ。
氷は溶ける際に体内の熱を吸収し、深部体温の上昇を抑えるのに効果がある。微細な氷と液体を混ぜたアイススラリーは固形の氷よりも飲み込みやすく、およそ零下1度と液体よりも温度が低い。体の芯から効率的に冷やす方法として、2010年頃に海外で提唱された。
プロ野球東北楽天では2018年頃から取り入れている。選手は練習前や着替えなどでベンチ裏に戻った際、球団オリジナルのアイススラリーを飲む。球団のコンディショニンググループ管理栄養士の長坂聡子さんは「選手からは『体が冷えるのが分かる』と好評。高校野球などでも取り入れてほしい」と話す。
アイススラリーはスポーツの現場だけでなく、日常の暑熱対策にも有効だ。スポーツ選手の暑さ対策や熱中症予防が専門の長谷川博広島大大学院教授は「長時間の外出、畑仕事など炎天下に屋外で過ごさなければならない場合は、活用してほしい」と勧める。
コンビニや薬局などで市販品を購入できるが、家庭でも簡単に作れる。スポーツ飲料を凍らせたものと、冷やしたものを3対1の割合でミキサーなどを使って混ぜるだけ。魔法瓶など保冷効果の高い容器で保管する。
糖度の高い飲料で作れば粘度が高まり、冷却効果が期待できる。東北楽天は専用機器を使いリンゴジュースで作っているという。
国立スポーツ科学センターの研究によると、1回の摂取量は体重1キロ当たり7・5グラム程度が目安。体重が60キロなら450グラムだが、長谷川教授は「大人でも一度に100グラム前後が現実的な量。活動前や休憩中など、少量ずつこまめに飲むといい」と指摘。重ねて「大量に摂取すると胃腸を壊しやすくなる。体温も下がりすぎる」と注意を促す。糖分も含まれているので、がぶ飲みは厳禁だ。
日中上がった深部体温が夜も高いままだと、寝付きが悪くなる。睡眠不足から夏バテになると食欲も落ち、さらに熱中症にかかりやすくなってしまう。
「よく食べ、よく寝て、疲労を翌日に残さないのが熱中症や夏バテ対策には一番」と長谷川教授。水分補給と、アイススラリー、外から体温を下げるアイスパック(氷のう)などを組み合わせて「体を適度に冷やすことが体力の回復につながる」と説く。
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