(26)雲の峰道三方にわかれけり/島谷 征良(1949年~)
そびえ立つ山のような入道雲を前に、道は三方にわかれて延びている。どの道を行けばよいのか。前途への不安がよぎるが、ここで進路を決めなければならない。島谷は大学の俳句研究会に所属し、卒業を前に友人の森岡…
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「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。