閉じる

(24)まだ逃げるつもりの土用鰻かな/伊藤 伊那男(1949年~)

 今日は土用の丑(うし)の日。鰻(うなぎ)を食す人も多かろう。掲句、ぬるぬると料理人の手を逃げる鰻の描写とも、何かから逃走中の人間が律義にうな重を食すの図とも。「人生、大変なときもあるが何とか生き抜くぞ、逃げるは恥だが役に立つ。うな重の鰻よ、お前もそう思うだろ…」。そう言いながら鰻を食す男の人生には…

関連リンク

関連タグ

最新写真特集

秀句の泉

 「秀句の泉」は、俳句の魅力を伝えます。執筆は俳人の永瀬十悟さん(福島県須賀川市)、浅川芳直さん(宮城県名取市)、及川真梨子さん(岩手県奥州市)の3人。古典的な名句から現代俳句まで幅広く取り上げ、句の鑑賞や季語について解説します。

ライブカメラ