(23)まさかと思ふ老人の泳ぎ出す/能村 登四郎(1911~2001年)
外見は紛れもない老人が、突然引き締まった筋肉で泳ぎはじめたら驚かされる。この句は作者が喜寿を過ぎた頃の作。泳ぎが得意だったようで、自分自身のことを詠んだのだろう。悠然と泳ぐ姿は老いを楽しんでいるよう…
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